中国の改革、世界のビジネス環境水準の全体的な向上を促進=世銀

　中国が持続的に新たな対外開放措置を講じ、中国経済が真っ先に回復するなか、多くの米企業が中国市場で新たな成長を実現している。米中貿易全国委員会がこのほど発表した報告書によると、米国の昨年の対中商品輸出額は前年比で約18％増となった。中国米国商会の最近の報告書によると、米企業の3分の2が2021年に対中投資を拡大する予定と回答した。米国の多くのビジネス関係者は、中国の発展の将来性に自信を深めていると述べた。

　米中貿易全国委員会のクレイグ・アラン会長はこのほど、オンライン形式の記者会見で「中国経済が真っ先に感染症の衝撃から回復するなか、米国の対中商品輸出額が急増した。対中輸出は米国の約100万人分の雇用枠を支えた」と述べた。

　「中国市場に根ざし、より多くのチャンスを手にする」。中国米国商会はこのほど発表した「在中米企業白書」の中で、中国は世界最大規模かつ成長率が最も高い市場の一つ、米国の製品及びサービスの主な輸出市場であり、多くの米リーディングカンパニーの大きな収入源が中国となっていると指摘した。米企業の85％が中国からの生産もしくは調達のシフトを予定していないと回答し、3分の2が2021年に対中投資を拡大すると回答した。

　知的財産権の保護の強化とビジネス環境の最適化に関する一連の政策・法規の発表に伴い、外資にとっての中国の魅力がさらに拡大している。中国商務部がこのほど発表したデータによると、今年第1四半期に中国で新設された外資系企業数は前年同期比47.8％増、2019年同期比6.7％増の1万263社だった。実行ベース外資導入額は前年同期比39.9％増、19年同期比24.8％増の3024億7000万元。優れた成績は、中国市場の大きな魅力を再び示した。

 外商投資環境最適化について、中国商務部はビジネス分野の外資系企業の審査・批准記録を全面的に撤廃し、改訂版の全国・自由貿易試験区外資参入ネガティブリストの項目を33・30項目に削減した。知的財産権の保護について、中国関連部門は知的財産権保護体系の改革と改善を続けている。法律、行政、経済、技術、社会ガバナンスの手段を総合的に活用し保護を強化しており、保護促進能力及び水準が全体的に向上している。

　中国米国商会がこのほど発表した「2021中国ビジネス環境調査報告書」によると、回答企業のうち61％が中国を最優先投資先としている。これは日増しに成長する中国市場への外資系企業の自信を反映した。中国米国商会のアラン・ビービ総裁は「今年の調査において、大半の米企業が中国市場の環境に楽観的な態度を示した。我々は中国における未来の発展に自信を深めている」と述べた。

　世界銀行は「中国のビジネス環境最適化の成功例――改革の駆動力と未来の改革のチャンス」特別報告書の中で、中国のビジネス環境最適化の改革措置は世界のその他の経済体に参考材料を提供し、世界のビジネス環境水準の全体的な向上を力強く促したと指摘した。